大道芸観覧レポート モノクロ・フィルムでつづるkemukemu

大道芸、昔の広告、昔のテレビ番組、中井久夫、フーコー

12月8日 (了)

12月8日 (了)勝つぞ・日本がひとつに         


戦争が始まったことによって、
始めたからには勝つぞ、勝たねばならぬという決意のもとに、
人々の心はひとつになった。精神的統合へいっきに。
しかし、一方では、一抹の不安もあった。

戦争がはじまってからでは、「勢い」はなかなかとまらなくなる。
はじまってからでは遅いということがわかる。
(以下、戦前の雑誌やネット上での12月8日特集などから抜粋)




<勝つぞ>
・断じて勝たねばならぬ戦争だ。
・血潮高鳴る
・「米英ゲキメツ!米英ゲキメツ!」と心の中でつぶやきながら、胸を張って学校へ向かった。
・これでよし!、これで死ねる!、俺もやるぞ。
・これで、やっと覚悟ができた。
・日本の使命、アジアの興亡はこの戦いにかかつている。
 日本はどうしても勝ちぬく責任があるのだ。日本のためばかりでなく、アジアの代表者として。
・すでに戦端が切られてしまった以上、負けるわけにはゆかない。
 まさに民族の興亡を賭けた戦いだと感じられた。


<日本国民がひとつに>
・日本国民は一つに燃えた。
・混沌暗澹たる平和は、戦争の純一さに比べて、何と濁った、不快なものであるか!
・一億の日本民族が文字通り一つの火の玉になった日であった。
・もはや、焦燥の言葉も不平の呟きも聞かれなくなった。
・何かしら吹っ切れた気持ち、割り切れた気持ち、いまや隈なく晴れ切った。
・国民の義務としてのかぎりは戦争に協力したい。
・これこそ理屈のない戦争だ。もう理屈を言う者はない。


<不安>
・弟が戦争に行くんじゃないかと思うと、ご飯がのどを通らなかった。
・不安とやったと言う気持ちが高揚した。
・これからどうなるのだろう、とにかく大変なことになったと思いました。
・「日本は、本当に大丈夫だろうか」、「大丈夫だから、やったんじゃないか。必ず勝つ。」
・あのアメリカ、イギリス相手に戦争をして勝てるのかと少年は思った。