大道芸観覧レポート モノクロ・フィルムでつづるkemukemu

大道芸、昔の広告、昔のテレビ番組、中井久夫、フーコー

鎮魂ノート

美当一調

・・・・ いま見直したい、美当一調。 「人間僅か(わずか)五十年、下典(げてん)の中に較(くら)ぶれば、夢幻(まぼろし)の如くなり、一たび娑婆に生を受け、滅びぬ者のあるべきぞ、生者必滅(しょうじゃひつめつ)、会者定離(えしゃじょうり)とは、…

メモ (7) 高野公彦

・・・・ 「朝羽(あさは)振り姉は飛びゆき夕羽ふり帰りこざりきこの庭の上に」 (高野公彦 『水木』) 万葉集などでは「羽振る(はふる)」は、 「溢れる(あふれる)」というような意味で、 揺れて寄せてくるようすのことをいうらしい。 おそらく、魂とか…

メモ (6) 西田幾多郎(その2)

西田幾多郎随筆集より抜粋 *(その1)からつづく 「死の問題を解決するというのが人生の一大事である、 死の事実の前には生は泡沫の如くである、 死の問題を解決し得て、始めて真に生の意義を悟ることができる。 物窮(きわ)まれば転ず、親が子の死を悲し…

メモ (6) 西田幾多郎(その1)

・・ 西田幾多郎といえば、日本を代表する哲学者で知られている。 その考え方は、むずかしすぎて、 私には、まったく理解できない。 しかし、以下の文章を本屋で立ち読みしたとき、 衝撃をうけ、すぐに購入した。 そこには、一人の私生活をもつ人間としての…

メモ (5) 柿本人麻呂

・・ 先日、「殯(もがり)の森」という映画をみた。 ふと、浮かんだのは、 つぎの柿本人麻呂の長歌・短歌だった。 軽皇子 安騎の野に宿します時に、柿本朝臣人麻呂の作る歌 やすみしし 我が大君 高照らす 日の皇子(みこ) 神(かむ)ながら 神さびせすと …

魂のゆくえ

*写真は書庫「その他(写真)」から ・・・ 人は死んだら、魂はどこへいくのだろう。 魂のゆくえ 古代の人は、森や山の中に、山の上の空のかなたに、 または海のかなたにいくと考えた。 山は葬所で、死者の霊魂がたまる場所だった。 火葬になってからは、空…

メモ (4) 折口信夫

・ 折口信夫 「日本藝能史六講」 まれびとを招く まれびとの力で、家や土地にいる悪いもの・霊を屈服させてもらいたい 鎮魂 ・外からよい魂を迎えて人間の体の中に鎮定させる 魂が遊離すると、悪いものに触れるのでそこに病気などが起こるということから、 …

メモ (3) 土橋寛

土橋 寛 「日本語に探る古代信仰」 日本の古代信仰 霊力・呪力 魂振り:タマ(生命力・霊力)を振り動かして活力を与える 魂振りの呪物→常緑樹、玉の緒(多くのタマを一本の糸に連ねる)、鏡、木綿(ゆふ)、挿頭 突く;眠ったようになったタマに霊力を与え…

メモ (2) 白川静

・・ 白川静 「中国古代の民俗」、「初期万葉論」、「漢字」 神が降る 神霊を迎える 神の意思の媒介者→鳥:人の霊魂の一時的に変化した姿とする観念 死者の霊は、必ず時を定めてその故郷にかえるものとされた 渡り鳥の生態の神秘→霊魂の観念と結合 万葉集は…

メモ (1) 五来重

・・ 五来重 「踊念仏」 亡霊とことばをかわしうる口寄せ巫女 念仏供養の場 その亡霊をよび出して問答したり、生前に思い残したことを語らしめるのが巫女 巫女の手にもつ手草は笹や薄 よび出した亡霊が憑依したエクスタシー→狂うことで表現 義経:静かのうた…