大道芸観覧レポート モノクロ・フィルムでつづるkemukemu

大道芸、昔の広告、昔のテレビ番組、中井久夫、フーコー

メモ (5) 柿本人麻呂

・・
先日、「殯(もがり)の森」という映画をみた。
ふと、浮かんだのは、
つぎの柿本人麻呂長歌・短歌だった。





軽皇子 安騎の野に宿します時に、柿本朝臣人麻呂の作る歌


やすみしし 我が大君 高照らす 日の皇子(みこ) 神(かむ)ながら 神さびせすと 
太敷かす 都を置きて こもりくの 泊瀬(はつせ)の山は 真木立つ 荒き山道(やまぢ)を 
岩が根 禁樹(さへき)押しなべ 坂鳥の 朝越えまして 玉かぎる 夕さり来れば 
み雪降る 安騎(あき)の大野に 旗すすき 小竹(しの)を押しなべ 
草枕 旅宿りせす いにしへ思ひて(1・45)


短歌 (四首)

安騎(あき)の野に宿る旅人うち靡(なび)き眠(い)も寝らめやも古(いにしへ)念(おも)ふに
(1・46)

ま草刈る荒野にはあれど黄葉(もみぢば)の過ぎにし君が形見とぞ来し
(1・47)

東(ひむかし)の野に炎(かぎろひ)の立つ見えてかへり見すれば月かたぶきぬ
(1・48)

日並(ひなみし)の皇子の命(みこと)の馬並(な)めて御猟(みかり)立たしし時は来向(きむか)ふ
(1・49)




秋山の黄葉(もみぢ)を茂み惑(まど)ひぬる妹(いも)を求めむ山道(やまぢ)知らずも
(2・208)





・・・・