大道芸観覧レポート モノクロ・フィルムでつづるkemukemu

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CD 「Barbara」

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Barbara



いま、このBarbaraの歌を静かに聴いている。


バルバラ(1930年- 1997年)は、
フランスのシャンソン歌手、作詞家、作曲家。

約20年前にはじめて、バルバラの歌をこのCDで聴いたとき、
私は、大変な衝撃を受けたことを覚えている。

それまでのシャンソンの歌い手とちがった、
語りを重視した、そして、よどみのない唱法と
ほとんどの作品での死へのこだわり
実際、彼女の歌にはいつも死の影がつきまとう。

言葉はわからなくても、
ラララ~、ムーン・・・と物憂げで、軽く歌っているようで、
一度、聴いたら忘れられない、
心の痛みや悲しみをたたえた重さ、繊細さと
語りに何らかのメッセージ性を感じる歌の数々。
伴奏は、自ら弾くピアノとアコーディオンなどわずかな楽器で少人数。


ユダヤ系家族に生まれたバルバラは、
パリがナチス・ドイツの占領下にあったころ、
バルバラは、ナチスの迫害にあって、なんども転居を迫られたという。
また、幼少期に受けた心の傷・・・・
幼い頃、ナチによる収容所で過ごした。
ナチの収容所で母を亡くす。
父親との確執・・・・
・・・・


その彼女が、「ゲッティンゲン」という歌で、
土地と人々に対する愛を歌っている。


GOTTINGEN(「パリとゲッティンゲン」)対訳:鳥取絹子

もちろん そこはセーヌとは違う
ヴァンセーヌの森でもない
でも 同じようにとても美しい
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

河岸もないし 人々が口ずさむ
決まり歌もないけれど
同じように そこには愛が花ざかり
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

彼等は私達より知っている
わがフランスの王の歴史
ヘルマン ペーター ヘルガとアンス
ゲッティンゲンの人

そして 怒る人はひとりもなく
私達の子供の頃の物語
<昔 むかし・・・>が始まる
ゲッティンゲンで

もちろん 私達にはセーヌがあり
ヴァンセーヌの森もあるけれど
本当に ここのバラは美しい
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

私達の朝は薄暗く
心はヴェルレーヌの灰色
同じように 彼等もメランコリー
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

私達に話すことがわからない時
彼等はそこで 笑いかける
でも 私達はそれでわかってしまう
ゲッティンゲンのブロンドの子供たち

驚いた人はお気の毒
私に謝った人もいるけれど
子供たちはみんな同じ
パリも ゲッティンゲンも

もう2度と戻ってほしくない
血と 憎しみの時代
なぜなら ここは素敵な人ばかり
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

もし 警報が鳴って
再び武器を取らねばならなくなったら
私の心は涙を流すでしょう
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

同じようにとても美しい
ゲッティンゲン ゲッティンゲン

もし 警報が鳴って
再び武器を取らねばならなくなったら
私の心は涙を流すでしょう
ゲッティンゲンのために ゲッティンゲン



http://www.youtube.com/watch?v=VFEzvHsRC8Q


http://www.bbc.com/news/magazine-21126353



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